彼のテクニック、暖かい音色、そして確固とした信念は輝かしい未来を予想することができる。

マヌエル・バビローニ

 どの曲も丁寧に演奏されており、音色は美しく、自身の強い訴えを前面に出す前に、まず音楽に忠実であろうとしているのが良い。 

高橋 望、月刊現代ギター98年11月号

 全体的に正確、端正な演奏で、決して誇示しない自然な音の流れを創り出していたのには共感をおぼえた。
 音のバランスが良いこと、ていねいで端正なこと、音楽の格調が高いことなどの美質がある。技術的にも安定している。
 <ラグリマ>は悲しみを含んだ美しい演奏で、こういう小品こそこの人のためにあるような曲だと感じた。<アルハンブラの思い出>もツブのそろったトレモロが、聴衆をホッとさせるような雰囲気に包んだ。
 

服部 和彦、月刊現代ギター2002年1月号