●第一回ヴィラファメス
国際ギター講習会
(1999年8月23日〜29日)


 8月23日から29日までカステジョンから車で約20分、人口1400人の小さな山村ヴィラファメスでマヌエル・バビローニを講師に迎え第一回の国際ギター講習会が行なわれました。
 
 この村は非常に歴史が古く自然に恵まれた土地で、その美しさに魅せられ数多くの芸術家(特に画家)達がアトリエを持ち、ヴィラファメスの魅力をその作品に残してきました。特に山頂に築かれたアラブ様式の城からの眺めは素晴らしく、小路、小広場等、村全体がおとぎ話に出てくるような雰囲気です。
  
講習会の行なわれたQuatre Cantonsというサロンは以前はワイン博物館だったところで、現在は現代画家達の展覧会などが開かれています。授業は朝10時30分から2時30分までで、14人の受講生達が期間中毎日クラスを受けました。
  
25日は16世紀に建設されたサン・アスンシオン教会で受講生達による公開コンサートが開かれ、若い演奏家達にヴィラファメスの聴衆は絶え間ない拍手を贈っていました。
 
 ヴィラファメス国際ギター講習会では授業後のイベントにも忘れられない企画がありました。26日は貸し切りバスでカステジョンの墓地に眠るF.タレガ、D.フォルテアそしてV.アセンシオのお墓参りと、タレガの生まれ故郷ヴィラ・レアルへタレガ博物館を見学に行きました。27日は、古城の見学をガイド付きで、そしてそのお城の立つレンガ色の岩に紀元前約3000年に描かれた壁画を特別に見せてもらいました(一般公開はしていません)。
  
28日の午後はミロ、チジーダ、J.ゴンサレス等の作品の並ぶ現代アート美術館を見学し、夜9時からサン・アスンシオン教会でマヌエル・バビローニのリサイタルがありました。特に教会の中で聴くアセンシオの「神秘の組曲」はその作品に描かれた物語がいっそう引き出され、演奏家の芸術性と共に心の奥底まで響いてきました。
  
最終日の昼食会では郷土料理パエージャをメインに講習会での出来事や感想などで会話がはずみました。

  カステジョン県外から参加した6人の受講生達(パンプローナ、マドリード、ムルシア)は同じホテルに宿泊し、毎日明け方まで語り合ったり飲みに行ったりと、極度の睡眠不足と闘う1週間でしたが、また1つ忘れられない思い出ができました。


授業風景